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ゴールデンイーグルス
2つの野望とプロ野球 以前のエントリーはこちら。少し間がありましたが、前回の文章の中で、楽天とライブドア、どちらでも良いというのが私の考えだということを書いたのですが、そこで最後にどうしてこんなに新球団参入でごたごたするのか?6球団でなければならないのか?そして、今回の白熱ぶりはそもそもこの根本的問題にあるのでは?という話でした。今回はその続きの感想を徒然と。 そもそもどちらが参入するか?ということに、どうしてこれほどの反応があるかというと、そこには参入枠が一つしかないという問題があるからでしょう。たぶん、これがなければ白熱する部分はどちらが参入するか?というよりも、参入してからの両者の活躍ぶりへの評価の方になっていたと思います。 最初に書いたように、私はこの参入枠が一つ、さらにいえばどうして6球団(12球団)でなければいけないのか?という点が非常に疑問なのです。自由に入退出自由な野球という市場にすればいいと思うわけです。潰れる球団は潰れればいいし、参入したい人は参入すればいいでしょう。1リーグ制、2リーグ制の話はその次の議論ではないかと思うのです。 そもそもパリーグ6球団を維持しないといけない、という点がよくわかりません。両リーグの条件をそろえなければ、ということであればそれはすでにDH制などの点からしても成り立っていません。日本シリーズで戦うまではそれぞれのリーグの勝敗は干渉しないわけですから、5球団でリーグ戦をしていればいいわけです。日程の問題などがあったとしても、調整すればいい話です。 野球の消滅を問題とする人もいます。しかし、これも消滅するのであれば消滅すればいいのです。極端な話ですが。これまでもそうして衰退・消滅してしまった産業や職業だってあるわけですから。野球だけが特別というのも変な話です。たぶんここの部分は公共財ということで説明しようとするのでしょうが、前回の話の中で野球は公共財という定義に関しての疑問点も紹介しました。 現在のところ既存の球団経営者達は、球団維持は無理、という意識が多数あります。それであればダイエーのソフトバンクへの身売りのように、参入したいところへ売却すればいいのです(話はそれますが、ソフトバンクホークスといったチーム名になるのか興味深いです)。それを無理に維持しようとかするから、後になってもっと大きな問題となって浮上するのでしょう。これは野球界に限ったことではありませんが。 さきほど消滅の問題について触れましたが、本気で野球を運営しよう、野球は大切だ、といった意識があるならば別に参入も退出も自由にしたところで、消滅の危機などないと思うのです。むしろ、制限していた方が参入したい側もチャンスを無くし(ライブドアもその一つかもしれない)、後になってからでは誰も参入したくなくなって本当に消滅するかもしれません。 本当に野球というものに価値を見出しているのであれば行動するはずです。例えば、野茂英雄投手などは、独立リーグの球団を買収して日本人選手の活躍の場の提供に貢献したり、日本でも「NOMO Baseball Club」を立ち上げて社会人野球に貢献しています。本気で考えてる人はこのような行動をするはずですから、むしろ参入自由にすればどんどん入ってくる可能性があるのです。さらに、参入が増加すれば、チーム増加、選手の雇用の増加にもつながり、プロ野球を目指す若者にも良いニュースとなる可能性があります。そうすればもっと野球を現実的な職業(夢だよね~とかではなく)として考える若者が増えるかもしれません。 楽天の社長がこれから球界の活性化、改革を、といったコメントを記者発表で述べてましたが、本当に改革したいのであれば、この市場開放を積極的に運営委員会の方に働きかけるべきでしょう。そして、ライブドアの参入を促せばいいと思うのです。ライブドアも、楽天も本当に改革意識があるのであれば、協力して運営委員会に働きかければいいのです。 しかし、本来であるならばそのような仕事は運営委員会やコミッショナー?の仕事であると思います。中立的な視野から球界全体の発展を考えて政策を打つといった重要かつバランスの要求される仕事こそ、まとめ役が積極的に考えて行動するべきところです。そうした点でのコミッショナーへの批判(無能コミッショナーといった言い方は避けた方が良いと思いますが)は当然ではないかと思います。 今回の球団合併・新球団設立問題についての感想はここまでです。私としてはこれからの球界の動き、楽天の動きが興味深いです。それからライブドアも何か手を打つのか。とりあえず、球団が維持できた、という点ではなく、新球団が誕生、という点が良かったと思います。この新球団がどのような行動をするか?本当の問題はこれからでしょう。
by ippeitarou
| 2004-11-04 12:54
| Column
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